5500系
5500系ブレーキング術

「ニュージェットカー」こと5500系はその名に違わない高加減速を誇る車両です。VVVF独特の音を奏でながらの運転は、とても楽しいものです。しかし、その裏には阪神独特の「A標」「T標」などの制限標示のあらしが待ち受けています。標示されてからの減速ではギクシャクしたブレーキングになりますし、標示によっては間に合わないという事もあります。

一駅一駅の標示ポイントを覚えておけばいいのですが、5500系が担当する普通列車の停車駅は25駅。一つ一つの停車駅にあわせたブレーキング方法を覚えるのは事実上不可能です。そこで、ここでは、ある程度どの駅でも通用する「標準的停車方法」を考察してみたいと思います。

まず、制限一覧表を見て下さい。一般的に、停車駅では、「S標(65キロ)」−「A標(45・25キロ)」or「T標」or「制動定点」の順で制限がかかります。つまり、まずS標が点滅から点灯に変わる位置までに65キロ、その後A・T標が点灯する位置までに45もしくは25キロに落とせばいいわけです。

しかし、見ての通り制限標示の位置はバラバラです。そこで、「どの駅でも通用する」ブレーキングを行うために、各標示の最も手前で標示される駅を基準に、ブレーキングを構築して見ましょう。

まず、S標の基準距離を考えて見ましょう。S標の最も手前に標示される駅は深江駅、330mです。どの駅でもこの距離を65キロで通過するようにブレーキを調整します。

次に、A・T・定点標ですが、45キロ制限が出る駅では今津の150m、25キロ制限が出る駅では西元町の80mが最も手前になります。つまり、150mで45キロ、80mで25キロをチェックすればいい事になります。

これを踏まえて、滑らかに減速できるブレーキ位置を探ると、ブレーキは3〜4位置まで使えば十分止まれる事が分かってきます。5以上のブレーキでは、減速しすぎてしまうのです。

この理論をもとに、基準ブレーキングを作ってみると、

時速90キロ:550mでB3〜B4−時速65キロでB2〜B3−時速25キロでB2〜B1
時速80キロ:400mでB3〜B4−時速65キロでB2〜B3−時速25キロでB2〜B1
時速70キロ:350mでB3〜B4−時速65キロでB2〜B3−時速25キロでB2〜B1
時速45キロ:130mでB3〜B4−時速25キロでB2〜B1

となります。坂路対策としては、上り坂ではブレーキを1段弱く、下り坂では1段強くするといいでしょう。阪神は、高架等があるため急坂が多いので注意して下さい。

ただし、このブレーキングは減速信号、注意信号等を考慮していません。信号現示に対してまでブレーキングを統一すると、遅延は避けられないので、信号は、その場所を覚え、その駅用のブレーキングを用意しておくしかないでしょう。

この方法を参考に、みなさん独自のブレーキングを開発され、「すばらしい運転」が出来る事を願っております。

 

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