DCT−65190さんの新幹線車内販売レポート
〜その1〜

 このレポートは情報ステーション815に99年年末にDCT−65190さんがカキコされた、車販レポートを本人様に再編集をお願いし、改めて掲載させていただいたものです。DCT−65190さんにはこの場を借りて御礼申し上げます。m(__)m
 
 
私の大学時代の収入源だった「新幹線の車内販売」のアルバイトについて報告したいと思います。なお、私が働いていた会社は「JD」です。なお、ここに書いている内容は私が退職した平成6年3月現在のなので、多少は変わっています。

<出勤>
行路表(シフト)は大体40コースくらいあり、それに基づいて出勤していました。出勤時間は6時台から19時台まであり、ピークは7時台から9時台でした。シフトのほとんどはその日のうちに新大阪−東京を往復するだけのものでしたが、山陽区間や宿泊シフトもあり、臨時に設定されるシフト(臨時列車・クルーが足らないなど)もたまにありました。

社員さんがいるフロア(2F)と、アルバイトがいるフロア(5F)は別になっていたのでまずは5Fへ行き、出勤簿にハンコを押してシフト番号を書き込み、制服に着替えます。また、出勤時に乗務するシフトを確認しますが、その時に自分は何を担当するのかをもう一度確認します。(ワゴン担当か、カゴを持って販売か、釣銭は持つのかなどなど)

点呼の時間になると社員さんのいるフロアに行きますが、点呼がないシフトもあるので、その場合には送迎バスの発車まで5Fで待機となります。(→「送迎バスで新大阪へ」に進む)行路表が収められたクリアケース、釣銭がはいったポーチ、ワゴンを固定するマジックバンドを5Fで受け取り(ない場合もあり)、2Fまたは送迎バスへと向かいます。


<点呼>
2Fで担当の社員さんにあいさつし、点呼を受けます。たまに身だしなみのチェックや、あいさつを練習することもあります。


<送迎バスで新大阪駅へ>
マイクロバスで新大阪駅へ向かいますが、暗黙の了解でアルバイトは前の座席に座り、降車は最後となっていました。


<新幹線ホームへ>
駅到着後ホームへ向かいますが、その時の担当によって変わります。

1. ワゴン担当で持ちこみの場合
1Fの団体待合室近くにある車販基地へ向かいます。基地でワゴンを受け取り、中身をチェックした後、業務用エレベーターで新幹線ホームへ上がります。(11号車付近にエレベーターがあります。)ワゴンは7・11号車の乗車位置付近で止め、列車の入線を待ちますが、ワゴンは線路上への転落防止の為、線路と平行にして止めます。入線の際には運転士さんに一礼し、乗車しますが、乗客の乗降がひととおり終わってから乗り込みます。車販準備室へ行き、飲料の残数が書かれた伝票と飲料の数をチェックし、ワゴンをマジックバンドでデッキに固定してからクルーがいるカフェテリアかビュッフェに行きます。
2. クルーと同行の場合(単品販売やこだま乗務が多い)
クルーとともに行動しますが、基本的に1列か2列で移動します。新大阪駅出口改札にある業務用出入口から入り、ホームへあがります。ホームには既に列車に積み込む荷物や材料が置かれているので、クルーとともに中身をチェックします。チェックしたあとは整列して入線を待ち、入線してからは業務用口から乗り込み、荷物の積み下ろしを手伝います。
3.クルーがいない場合・ワゴン担当で持ちこみではない場合
新大阪駅出口改札にある業務用出入口から入り、ホームへ向かいますが、G・X・V編成の場合は7号車から、H編成の場合は9号車で待ちます。乗客の乗降がひととおり終わってから乗りこみ、クルーがいるカフェテリアかビュッフェに行きます。


<車内での仕事>
どの列車も言えることですが、準備は、最初の約10分間は火事場のような慌ただしさです。

1.G・X編成の場合
単品販売担当者はクルーとともに、ワゴン担当者は7・11号車に荷物とワゴンを置いた後カフェテリア(売店)へ向かい、荷物や什器の積み込みを手伝います。
(ワゴン担当)
準備が落ち着いたところで、クルーのチーフからハンドスキャナ(バーコードを読み取る機械)と釣銭(ない場合もあり)、ワゴンに補充する商品(アイスクリームや飲料など)を受け取り、ワゴンをセッティングし直します。大抵は京都到着前にはいつでも販売できるようにしていました。この編成に限らず、「ひかり」の場合は、東京到着までにA車・B車とも、普段は車内を2往復はしていました。(ちなみに閑散時は3往復・混雑時は1往復くらい)
(単品担当)
クルーのチーフからハンドスキャナ(バーコードを読み取る機械)と釣銭(ない場合もあり)を受け取り、チーフの指示で弁当や土産物、アイスクリームなどをひたすら販売し続けます。(もちろん休憩はちゃんとありますが・・・)
2.V編成の場合
仕事内容はG・X編成と同じですが、ワゴン担当だけ販売方法が異なります。A車では7号車、B車では9・10号車はワゴン販売ができない車両構造なので、その際にはカゴに商品を移し替えて販売に伺いました。
3.H編成の場合
仕事内容はG・X編成と同じですが、グリーン車にも販売に伺います。
4.Y編成の場合
乗り込んだらクルーとともに荷物や什器をビュッフェに積み込み、積み込みが終わってからワゴンをセッティングします。クルーのチーフから釣銭を受け取り(なぜか「こだま」ではハンドスキャナがなかった)、京都を発車してから販売に伺います。「こだま」の場合は、東京到着までにA車・B車とも、普段は車内を3往復はしていました。


<接客の仕方>
1.車内に入る際には、客室内に入ってから立ち止まり、一礼をしてから販売に伺います。一礼は販売時のみで、それ以外の時には一礼はしませんでした。
2.ゆっくりとしたスピードで、左右を見ながら、「○○でございます。」とうるさくない程度の小さな声で販売します。
3.乗客が背中を向けている時(列車の進行方向へ向かっている場合)は更に歩くスピードを落として販売します。
4.客室から離れる時は振り返ってから一礼し、次の車両に移動します。
#「車内販売員=女性」というのがいまだに根強く、私のような男性が販売に行くと、新幹線に乗り慣れていない人が驚く事もたまにありました。


<この時はサービス低下の可能性あり!>
1.帰省ラッシュなどで通路にも乗客があふれている時には、「乗客に迷惑をかけない」ということで販売に行かない場合があります。
2.始発駅を発車した直後、終着駅に到着する30分前、乗務員が交代する新大阪付近では、準備やあと片付けなどでバタバタしているので販売どころではない場合があります。
3.車内が混雑している時・早朝・金曜日の夜は忙しい事が多く、なかなか販売に伺えないことがあります。(特に1・16号車付近)
4.クルーによっては・・・(^^;;;


<新幹線乗務員とクルーとの挨拶>
挨拶はすれ違い様に「おつかれさまです。」と言っていました。また、乗務員が客室内にいる時はしばらくデッキで待機していましたが、検札などで時間がかかりそうな時には通り抜けていました。


<ワゴンを離れる時は>
途中でワゴンの商品がなくなった時はもちろん補充しますが、その際にはワゴンは極力デッキに置くことにしていました。その際、ワゴンは次の停車駅で扉が開かないほうのデッキに移動させ、そのあとマジックバンドで手すりに固定させますが、ワゴンは四輪で、後輪が固定されているタイプだったので、マジックバンドはワゴンの前部に固定させ、ワゴンが動かないようにしました。


<東京到着前のあとかたづけ>
クルーがそのまま折り返すか、東京で下車するかによって仕事の内容は変わります。ちなみに、あとかたづけは小田原−新横浜間あたりからで、販売もそれに平行して新横浜あたりまで行っていました。そして新横浜発車(通過)後、販売終了の放送を流していました。ちなみに、0系の場合は食堂車・ビュッフェのカーテンを閉めていました。

・クルーがそのまま折り返す場合
なお、アルバイトだけが東京で下車する場合は、ワゴンはコーヒーセットとコーヒーポット、おつまみだけを残し、それ以外はクルーに返却します。車内を清掃してゴミをまとめた後、次の列車の準備に取りかかり、それが終わった後に車内で食事をとります。食事をする場所はビュッフェ・食堂車・身障者室(使っていない場合)・車販準備室と編成やクルーによってさまざまです。食事は大抵の場合はまかないの弁当やパン、または売れ残ったサンドイッチや駅弁でしたが、ビュッフェ・食堂車を連結している編成だと、コックさんが作ってくれることもありました。東京に到着すると、下車するアルバイトがいる場合はワゴンなどを下ろし、クルーと離れます。(→<下車・宿泊シフト>へすすむ)
折り返しの場合は東京到着後、業務用出入口から商品を仕入れ、清掃が終わるまで休憩します。なお、ワゴン担当者は東京到着前に飲料だけをクーラーに戻し、車内清掃が終わった時点で飲料やサンドイッチなどを補充しておきます。

・クルーが東京で下車する場合
この場合、アルバイトも下車するのがほとんどでした。アルバイトはそれ以外にもカフェテリアやビュッフェ、車販準備室に残しておく飲料の残数をチェックし、伝票に書き込んだ後、部屋の鍵をかけ、控えをチーフに渡します。東京到着後、業務用出入口から荷物を降ろしますが、ワゴン担当者は乗降ドアからワゴンを降ろします。もちろん乗客が全員下車してからです。忘れ物がない事を確認してから、クルーとともに業務用エレベーターに乗り込み(1号車付近にあります)、1階の倉庫へ降り、クルーと離れていました。(→<下車・宿泊シフト>へすすむ)


<東京→新大阪での仕事>
扉が開くと販売の準備にとりかかりますが、今ほどダイヤは過密ではなかったので、発車までの時間は10〜15分前後と余裕がありました。それでも東京発車の時には販売できる体制にはしていましたが。

・名古屋・京都・新大阪のみ停車の「ひかり」の場合
最初の45分〜1時間は忙しいですが、1時間も経過すると乗客が眠ってしまうので、ヒマになることが多かったです。それでも名古屋から新大阪の間はあわただしくなります。(特に山陽区間直通列車)

・静岡・浜松・米原などに停車する「ひかり」の場合
停車するたびに乗客が入れ替わるので、平日の昼間でない限り常に動きまわっていました。特に北陸方面と接続する米原ではごっそりと入れ替わることもしばしばありました。

・「こだま」の場合
「こだま」は西へ向かうほど乗客が少なくなる傾向があり、名古屋−新大阪では16号車には誰もいない・・・ということもありました。車両も11・12(繁忙期や団体客が来ない限り、埋まらなかった)・15・16号車はガラガラでした。この列車も忙しいのは静岡までで、あとはのんびりと販売し、休憩もバンバンとっていました。名古屋から忙しくなる事もたまにありましたが、それでも東京出発直後と比較したらかわいいものでした。


<あとかたづけ>
米原−京都あたりからかたづけを始めていました。ただ、山陽区間直通列車の場合はアルバイトだけが下車することが多かったので、アルバイトの販売は京都まで行なっていました。新大阪到着後、ワゴン担当は1階の倉庫まで戻しに行きました。


<清算、そして「お先に失礼しまーす」>
バスで大阪営業所へ戻り、クルーと別れますが、釣銭を持っている人は2Fにある自動精算機で精算していました。東京と違って大阪は全自動で、紙幣や硬貨の枚数がレシートになって発行する機械を導入していました。レシートを持って5Fにあがり、3枚つづりの伝票にレシートに記載された枚数を書き込んで印鑑を押し、担当者にレシート・伝票・ハンドスキャナを渡して間違いがないかを確認してもらいます。そして間違いがなければ「乗務終了」となります。着替えたのち、制服や蝶ネクタイ、名札を返して「お先に失礼しまーす」と挨拶して帰りました。

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