2008年02月09日

time goes around

51年目の越冬・熊電上熊本線2008(7)

20080208a.jpg

一日の終幕をつげる紅い光がすべてを包み込む。
あたりは時が止まったかのように静かになる。

20080208a2.jpg

しかし、時のあゆみは決して止まらない。
明日になれば、何事もなかったかのように、青ガエルはまた走り出す。
時の振り子を動かすように。



51年目の越冬・熊電上熊本線2008はここまで。

撮影データ:α700+17-50mmF2.8




=====

20080208b.jpg

熊本に仕事に来ていた大学の後輩と落ちあって語り明かした。
来るはずのない主役のことを話題に。

思い出話と結論の出ない話を繰り返す中で、ふと口をついて出た言葉。




 私たちのmissionは、幸せに生きること。




それは、自分のためだけではなく、私たちと出会ったすべての人のために。
私たちを支えてくれる家族のために。

そして、大切なことを教えてくれた人に対する私たちの回答として。


コメント (2) | トラックバック



2008年02月07日

STAND BY ME

51年目の越冬・熊電上熊本線2008(6)

20080207b.jpg

尊大な自分と、社会への反抗と、あふれる冒険心と。
足を向けた先が、自らの道となる若き日。



撮影データ:熊本電鉄 坪井川公園-打越 α700+70-200mmF2.8


コメント (0) | トラックバック



2008年02月06日

生老病死

51年目の越冬・熊電上熊本線2008(5)

20080206.jpg

「代替車両がない」
という理由で、青ガエルは走り続けている。
路線事情に恵まれた、ともいえるが、一方で普通ならもう廃車になってしかるべき、とも捉えられる。

当の本人はどう考えているのだろうか。
眉間の皺は、年々深くなっている。

撮影データ:熊本電鉄上熊本線 池田 α700+70-200mmF2.8








=====




学生時代に知り合い、親しくしていた人が亡くなった。
突然死だった。
パートナーとまだ幼い子どもを残して。
かくも神というのは、空気を読まないものなのだろうか。

それぞれが選んだ道が間違っていたとは思わない。
ただ、それはお互いがその道を歩き続けていくことが前提だった。
片方の道が途切れてしまった今、私はあなたに伝えそびれた言葉を抱えたまま呆然とするしかない。

今の私には、死を死以上のものとして捉えることが出来ない。
彼女が生まれてから積み重ねてきた思い出も、未来に思い描いた夢も、電力の喪われたRAMのように、まっさらになってしまったと思うと、残念で仕方がない。




私が出来ること。

あなたという存在。
あなたと過ごした時間。
あなたが教えてくれたもの。

すべてを心のRAMに残しておくこと。
私の電気信号が途絶えるその日まで。




 ありがとう、
 ごめんね。

 31年間、おつかれさま




 わかれゆく季節をかぞえながら
 わかれゆく命をかぞえながら
 祈りながら嘆きながら とうに愛を知っている
 忘れない言葉はだれでもひとつ
 たとえさよならでも 愛してる意味

 Remember 生まれた時 だれでも言われたはず
 耳をすまして思い出して 最初に聞いた Welcome

 Remember けれどもしも思い出せないなら
 わたしいつでもあなたに言う 生まれてくれて Welcome

 Remember 生まれたこと
 Remember 出逢ったこと
 Remember 一緒に生きてたこと

 そして覚えていること 




歌詞引用:「誕生」中島みゆき,1992


コメント (0) | トラックバック



2008年02月05日

51年目の越冬・熊電上熊本線2008(4)

20070205a.jpg

池田駅は、熊本市街中心地よりわずか3キロにある、山間の静かな住宅街である。
すぐそばの台地の上を走る主要道からの「死角」で、川に沿って走る鉄道・国道からも離れていることが、この土地に奇跡的な静けさをもたらしている。

20070205b.jpg

この駅も、例外なく時間が止まっている。

20070205c.jpg

この駅で、時計の振り子のように行き来を繰り返す青ガエルを待ち構えていると、「愛好家の方でいらっしゃいますか」とご婦人が声をかけてこられた。そして「この電車、東京を走っていたのでしょう」と。
ええ、そうです。と答えると、なんでも叔母様が東京にお住まいだったとのことで、この電車のことを良く話していたとのこと。
「写真を送ってあげたいのだけど、私は下手でねえ」と笑いながら、ご婦人は列車へ乗った。

今から思えば、気を利かせてこの写真お送りしますよ、と言えば良かった。
私にとってはたくさんの中の一枚だが、彼女らにとっては、特別な一枚になりえたのだから。

撮影データ:α700+70-200mmF2.8


コメント (0) | トラックバック



2008年02月04日

道標

51年目の越冬・熊電上熊本線2008(3)

20070204a.jpg

親切丁寧?

20070204c.jpg

駐車場専用

20070204b.jpg

これまでも変わらず これからも変わらず

=====
打越駅周辺を散策。
生活者以外は分からない、むしろ生活者以外には隠しているのではないかと思うくらいの奥まった所に駅はある。
地方都市ならどこにでもありそうな普通の集落。なのに鉄道だけが時間の止まったかのような風景を見せる。にもかかわらずそれは周辺に不自然なまでに自然と溶け込んでいるのだ。

撮影データ:熊本電鉄上熊本線 打越付近 α700+17-50mmF2.8 


コメント (0) | トラックバック



2008年01月31日

越冬ガエル

51年目の越冬・熊電上熊本線2008(1)

20080131.jpg

日本初の高性能電車、東急5000系。
優美な曲線と、愛嬌のある顔立ちは、「青ガエル」として多くの人に親しまれた。

東京で多くの人を運ぶ役目を終えた後、仲間たちはそれぞれ地方の鉄道会社へと移り、旧型車ばかりの「田舎の電車」に彩りと快適さを与えた。

そして2008年。
仲間たちは次々とこの世を去り、残された2両の電車が、地方都市の中にある短いローカル線を走っている。
毎日、規則正しく、時を知らせるかのように。

51年目の冬を越える「青ガエル」に会いに行った。

撮影データ:α700+17-50mmF2.8



コメント (0) | トラックバック


1