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2007年9月30日
機体消失
敬愛する内田幹樹(うちだもとき)氏の小説が新たに文庫化されたので購入。
氏の処女作「パイロット・イン・コマンド」の後日談として語られる作品。
事件の後遺症に苦しみ、その回復のために沖縄を訪れた副操縦士・江波の話と、台湾から麻薬を密輸しようとする一団の話。何の脈絡もなく語られる二つの話は、先島諸島に浮かぶ小さな島「下地島」を接点に、急速に一つに結びついていく-。
作品は下地島の持つ風景と「背景」の中で進められ、ほぼすべての話が機上で展開する密室劇で、またそれが魅力である内田氏の作品の中では異色である。しかしそれゆえ、空の世界をよく知らない人でも十分に楽しめる作品だ。
ちょっと大きめの書店であれば書棚もしくは新刊コーナーに並んでいるようなので、ぜひ手に取っていただきたい。