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2005年9月 6日

コストを取るか リスクを取るか

航空会社、原油高で経営難 スマトラ墜落事故の背景か
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050906-00000019-kyodo-int

経営難=事故という考え方は短絡に過ぎると考えるが、事故の減少のためにはコストがかかるという面を指摘したという意味では面白い記事だ。

航空業界は、潜在的に高コストにならざるを得ない業界だ。100万分の1のオーダーの「安全」を確保するためには、機械、人、システムに十分な物量と精度が求められる。「安全」には、カネがかかるのだ。

しかし、利用者にはそのコストを負担しようという意識は見られない。
JR尼崎事故でATSの問題が取り上げられたが、「運賃を値上げしてでもATS-Pの設置をすすめるべき」という論調はどこにも見られなかった。JR化以降不変の運賃の中で、安全対策費用を増額するとなれば、どこからかカネを調達する必要があるというのに、だ。必然的に、安全対策費用の増額と見返りに、車両の更新とか、人件費とかに「じわじわと」影響が及ぶだろう。それは、また新たな「安全」を脅かす要素になりうる。

話を航空に戻そう。
利用者にとって「安全」はあたりまえのものであり、利用者は1円でも安いエアラインにその価値を見出している。しかし、航空会社は「安全」も含めて必要なコストを支払い、その中で飛行機を飛ばさなくてはいけない。
原油高騰の中で、飛行機を飛ばそうと思えば、100万分の1のオーダーの「安全」を100万分の2のオーダーにせざるを得ないかもしれない。たった100万分1の確率増だが、事故は2倍になる。
上の数字は極端な話だ。しかし利用者が航空会社に安全に必要なコストを払えないなら、事故は当然のごとく増加するのだ。

私は、「燃料高騰のため値上げします」「安全確保のために値上げします」というエアラインは、率直に受け入れ、応援してあげたいと思う。
激しい競争の中、運賃を上げるというのは非常に厳しい選択だ。利用者の視線も厳しいだろう。しかし、航空会社にその選択肢を持たせてあげることが、私たちが安心して航空を利用できるための重要な要素であると私は考える。


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