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2005年8月19日
流れ作業の盲点
読売新聞「新潟空港でJAL機無許可離陸、管制官も気づかず」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050818-00000007-yom-soci
感想はK.S氏と同じなので、多くは述べない。
http://www.hyper-train.net/kshp/typeb/archives/2005/08/post_78.html
読売の記事は「誤報」クラスである。事象を正しく伝えていない。
JALと書きたいがだけの記事としか見えない。
今回の事象を理解するために、少し飛行機の離陸許可について整理してみよう。
通常飛行機が離陸するまでに求められる許可はざっとこのくらいだ。
(飛行機)事前に飛行計画書を管制に提出
↓
(飛行機)飛行承認[クリアランス]を管制(新潟ではタワー)に求める(ここを忘れる?)
↓
(管制)クリアランスを発出
↓
(飛行機)クリアランスを受領
↓
(管制)クリアランスの受領を確認
↓
(飛行機)地上走行[タクシー]の許可を要求
↓
(管制)タクシーを許可
↓
(管制)離陸に関する指示(滑走路手前での待機など)
↓
(飛行機)離陸に関する指示を確認
↓
(管制)離陸許可
↓
(飛行機)離陸許可を確認
空港規模によって差異はあるが、以上のような流れとなる。
読売では、「飛行許可」「離陸許可」がごっちゃになっており、その点でもお話にならない。
これだけの過程がありながら、飛行承認の脱落が修正されなかった。これはあくまでタクシーの要求以降の過程が「クリアランス」を前提に行われているからだろう。管制も飛行機も「クリアランスは出ているもの」と思い込んでしまったわけだ。流れ作業で陥りやすい罠にはまったのだ。
航空のシステムは相互のチェックによって安全を担保している部分がある。管制、飛行機側ともにクリアランスが抜け落ちてしまったというのは、危険を誘発する要素として今後注意すべきことだろう。相互のコミュニケーションはもとより、管制チーム同士、コクピット乗員同士のクルーコーディネーションが適切であったかどうかも確認して欲しい。やり取りをしている当事者は意外に脱落に気づかないものだ。当事者どうしのやり取りを任せっきりにしない。スタッフが複数いるメリットを活かし、チェックのチェックによってフォローしあえる環境作りを進めていただきたいと思う。